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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100BII3

有価証券報告書抜粋 サムコ 株式会社 業績等の概要 (2017年7月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、設備投資が緩やかな増加基調にあるほか、個人消費も底堅く推移し、緩やかな拡大に転じつつあります。世界経済は、総じてみれば緩やかな成長が続きましたが、リスク要因としては米国新政権の経済政策運営やその新興国経済への影響、英国の欧州連合(EU)離脱交渉の展開やその影響等が挙げられております。
当社を取り巻く半導体等電子部品業界におきましては、世の中に存在する様々なモノがネットワークと繋がるIoT(Internet of Things)の進展によるデータセンター拡大に伴い、主にシリコンを材料とした半導体メモリーの需要が急増し、これに関連した設備投資が積極的に行われております。一方、当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケット(注)は、新たなモバイル機器や車載センサーなどの電子部品分野、あるいはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems=微小電気機械素子)といった先端分野での研究開発投資が幅広い企業で進みつつあります。
このような状況の下、国内市場は前々期(第36期)、前期(第37期)を牽引した高輝度LED、高周波デバイス等各種電子部品への設備投資需要の減速に加え、新規の生産設備投資案件が先延ばしとなる傾向が継続したことから、期初に想定していた複数顧客からの生産設備案件の商談が長期化し、受注が伸び悩みました。その結果、国内売上高は2,091百万円(前期比50.9%減)と前期比で大幅に落ち込みました。
海外市場では、海外拠点網の拡充、海外子会社の活用を進めてまいりましたが、台湾や中国ではLED設備投資の一巡による減速等により市場環境が悪化しており、研究開発用途向け及び生産用途向けともに販売が低調となりました。東南アジア地域、米国、欧州におきましては、当社の販売・サービス体制の整備、新規顧客の発掘に遅れが生じており、またインドは、政府の政策による影響や最先端分野の研究開発装置需要が一部研究機関に限定されているため、本格的な市場には成長しておりません。一方、韓国での売上高については、特定顧客の活発な設備投資需要を受け、前期比で大きく伸張いたしました。その結果、輸出販売高は計画(1,420百万円)を下回り、1,033百万円(前期比4.8%減)となりました。
当社が事業を展開する化合物半導体市場は、LED分野についてはやや減速が予想されるものの、通信用途向けインジウム・リン(InP)系LD(レーザーダイオード)などのオプトエレクトロニクス分野や、高周波デバイス、各種センサー、MEMS、パワーデバイスなどの電子部品分野を中心に大きな成長が期待されております。しかしながら、当事業年度においては顧客の研究開発に係るデモ実験に留まっており、本格生産を前提とした設備投資需要には至っておりません。当社の業績は、生産用途向け装置販売の拡大により、顧客の新規設備投資の振幅に大きな影響を受けやすくなっており、加えて、受注生産であることから販売時期の繁閑の波が大きく、減収による期間業績への影響が顕著なものとなりました。
以上の結果、当事業年度における業績は、売上高が3,124百万円(前期比41.5%減)、営業損失は279百万円(前期は営業利益744百万円)となりました。また、円安の影響による為替差益57百万円(前期は為替差損170百万円)が発生したことから、経常損失は214百万円(前期は経常利益555百万円)、当期純損失は265百万円(前期は当期純利益348百万円)となりました。

(注)当社の関わる化合物半導体及び電子部品製造装置の販売マーケット
半導体製造装置業界には、シリコン(Si=ケイ素)を材料とした半導体の製造装置を販売する企業は多く存在しますが、当社は化合物半導体や電子部品の製造装置を主力製品としております。シリコンを材料とした半導体は主にD-RAM、フラッシュメモリーなどに用いられますが、当社の扱う化合物半導体はガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化シリコン(SiC)などを主体材料とし、シリコンに比べ高速信号処理に優れ、高電圧で動作したり、幅広い波長の光に反応したりと優れた特性を備えており、シリコンでは達成できない機能による用途・分野を日々開拓し、着実にその市場を拡大させております。現在、実用化されている主な用途・分野には、照明用(青色LED)に加え車載用に需要が拡大している高輝度LEDや、アジアでの通信用・小型プロジェクター向けに市場が拡大しているLD(オプトエレクトロニクス分野)、スマートフォンやタブレット型端末の普及で需要を牽引してきた高周波デバイス、省エネ対策として様々な研究開発が進んでいるパワーデバイスのほか、インクジェットプリンターヘッド、医療、ライフサイエンス、バイオなどで研究開発が進むMEMS(電子部品分野)などがあります。
化合物半導体製造装置の市場規模は、全半導体製造装置市場の10パーセント程度ではありますが、化合物半導体の加工は非常に困難であり、これを加工する半導体製造装置を製造するには高度な専門知識と技術の蓄積を要し、参入障壁の高い事業領域であります。当社は、創業以来この化合物半導体及び電子部品製造装置のマーケットに特化し、大学・官庁・研究機関などが主な販売先となる研究開発機市場に加えて、近年は電子部品メーカー・デバイスメーカー・情報通信機器メーカーなどの生産現場が主な販売先となる生産機市場に注力し、様々な電子機器に不可欠である高周波デバイス、コンデンサ、コイル、パワーユニットなどの電子部品市場での設備投資需要を取り込み、事業を展開しております。

主な品目別の売上高は、次のとおりであります。なお、当社は半導体等電子部品製造装置の製造及び販売事業の単一セグメントであるためセグメント毎の記載はしておりません。
(CVD装置)
電子部品分野やオプトエレクトロニクス分野での各種絶縁膜、保護膜形成用途での販売があったものの、引き続き低調に推移し、売上高は212百万円(前期比22.0%減)となりました。
(エッチング装置)
電子部品分野での生産機の販売が減少したことにより、売上高は1,684百万円(前期比55.1%減)となりました。
(洗浄装置)
半導体パッケージの表面洗浄やワイヤーボンディング前の電極洗浄等で幅広い需要があり、売上高は446百万円(前期比1.3%減)となりました。
(その他)
既存装置のメンテナンスや部品販売、装置の移設・改造などで、売上高は780百万円(前期比9.8%減)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ24百万円増加し、2,918百万円(前事業年度末比0.8%増)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は295百万円(前期比74.9%減)となりました。これは主に税引前当期純損失214百万円、たな卸資産の増加95百万円に対して、売上債権の減少782百万円であったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は148百万円(前期比20.9%減)となりました。その主な内容は、定期預金の預入による支出が2,861百万円、有形固定資産の取得による支出が153百万円、貸付けによる支出22百万円に対して、定期預金の払戻による収入が2,847百万円、貸付金の回収による収入が46百万円であったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は164百万円(前期に得られた資金は757百万円)となりました。これは主に配当金の支払額が160百万円であったことによるものです。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02060] S100BII3)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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